6年生 春休みの過ごし方

 新年度が始まって、あっという間に春休みです。

  6年生を迎えての春期講習は、受験学年前と異なり、授業時間としての拘束時間が増えるだけでなく、それに伴う家庭学習も増えます。

 その家庭学習をどの時間帯にどこまでやるべきなのかを毎年ご相談を受けます。

 四谷大塚や早稲田アカデミーなどのように、朝から講習が始まる塾であれば、学校があるとき同様の生活リズムで行えばよいと思います。

 一方で、SAPIXや日能研などのように、午後から講習が始まる塾の場合、注意が必要です。午前中に時間があるからと思いつつも、思ったようにはかどらなかったり、取り組み始めが遅くなったりで、やるべきことが終わらないまま毎日が過ぎてしまうという声をよく聞きます。

 6年生だからといって、朝から晩までずっと机に向かい続けているのものどうかと思いますが、ぼやっとしている時間が長くなり結局時間だけが過ぎてしまうというのは避けたいところです。

 まず大事なこととして、生活リズムを崩さないことを前提とすべきだと考えます。
 翌日学校がないので就寝時刻が多少遅くなってもという発想は、残念ながら結果的に失敗だったという声しか聞きません。

 起床時刻と就寝時刻は崩さないことを基本として、帰ってきたらやること、翌日午前にやることを明確にすることが大事だと思います。
 ただし、学校がないとはいえ、それなりに疲れます。疲れがたまっているようなら休息を与えなければ回復できないので、決めた生活リズムであっても、必要に応じて睡眠時間の調整は必要でしょう。

 ちなみに、私の教室に通うSAPIX生は、フォローアップ授業を朝9時に設定しているので、生活リズムは崩れません。また、年によってですが、フォローアップ授業が終わってから移動時間を授業終了後そのまま自習し、お弁当を食べてSAPIXに向かう子もいたりします。

 話をもどして、次に、生活リズムを優先に、取り組むべきことの優先順位をつけます。
 
 ここで重要なのは、各教科にわたり、必ずやりとげたいこととそうでないことの分類を作ることです。全部を取り組ませたい気持ちはわかりますが、この分類をしないとある特定の科目に時間がかかり、他の科目に手が回らない、あるいはひととおりこなしただけなどのようなことが発生します。

 必ずやりとげたいことは必ずできるような分量に絞り込む勇気が必要です。

 やりとげるとは、取り組んで「できることが増えた」「覚えるべきことを覚えた」ということを指します。

 あれこれ取り組んだけど、あとに残るものが何もなければ、何もやっていないのと結果的には同じになってしまいます。

 極論ですが、1日に1つでも、できることや暗記事項が増えたなら、進歩しているで良しでいいと考えます。

 このことは普段の週単位学習においてもいえることです。

 普段から取り組んでいるのに成果が見られないと悩まれているのであれば、この春休みをきっかけに、週単位学習のあり方も見直してみてもよいかもしれません。

 優先順位のつけ方がわからないとの声も聞こえてきそうです。

 私の教室に通っている受講生には、その子その子の状況から、優先順位のつけ方や絞り込みを行っています。相談されれば、算数以外の科目も行っています。

 どうしていいかわからない場合は、お通いの塾の先生に相談されてみるとよいと思います。このときに実情をありのままお話されることをお勧めします。具体的な状況を伝えないとお子さまに限ったアドバイスではなく、一般的なアドバイスで終わってしまうことが多いからです。

 中学受験においては、塾は通わせておけばOKではなく、連絡を密にとりながら、利用する場所だと思います。塾は入塾さえすれば、個人的な相談はし放題と考えていいでしょう。定期的な個人面談や保護者会だけを情報収集の場とするのは、もったいないと思います。

 あれこれ書きましたが、今日から始まった春休みを有意義である日々になった4月上旬になることを願っています

受験サポート 進学教室アシストのコラムでは、受験生・受験生を持つ保護者の方に向けてお役立ち情報として公開しています。

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