大手進学塾での個人面談活用法

 2月に新年度が始まり、個人面談が行われる時期になりました。

 私の教室でもちょうど始まったところです。

 私の教室での個人面談はお子さま一人に対して、40~60分くらい長めの時間をとって行っています。話の内容によっては90分以上かける場合もあります。

 一方で、大手進学塾では人数も多いため、30分くらいが一般的かと思います。話が長くなっても60分が限度というところでしょうか。

 私の教室は大手進学塾と併用する子供たちが多いため、「何を聞けばよいですか」と相談されることが多いです。

 そんなご相談にどんな回答をしているか紹介するべく、

 今回は、大手進学塾での個人面談の上手な活用法について書きます。

 個人面談ですので、一般的なことではなく、お子さまに関する具体的な事柄を先生から聞き、家での様子を伝え、今後よりよい方向に進むように情報を共有したいところです。

 そのためには、個人面談に向けた保護者の準備が必要です。

 大がかりなことではなく、
・知りたいこと
・困っていることの解決策
・塾の先生から見る今後のアドバイス
などを効率良く得るために、現状気になっていることを書き出す等のことをして、頭の中で整理しておくことが大事と思います。

 塾によっては、個人面談に向けて事前アンケートのようなものを提出できるところもあります。これを記入する前に、まず気になっていることを別に書き出してみると、案外あれこれ気になっていることの根源が1つのことに集約されたりします。

 整理ができたら、聞きたい内容、伝えたい内容の具体化です。

 具体的であればあるほど、よりお子さまの状況に見合った時間になると思います。

 例えば
「算数ができなくて」だと、まだ抽象的です。一般的な回答しか返ってこない、あるいは一方的な対応策の提案で終わります。

 「算数に時間をかけて取り組んでいるのにできなくて」となると聞く側も、どのように取り組んでいるのかを聞き返せるので、会話が成り立ち、お子さまの状況がその場で共有でき、現状改善になると思います。

 「親の言うことに反発する」といったお困りごとも、「親の○○と言ったことに対して反発して」となると、どの家庭でもあるような年頃の反発レベルであれば心配ないという回答を得られるし、ちょっとまずいと感じられたら指導者の立場から声かけしてみる等の良い方向へ動くように動いてもらえるかもしれません。

 挙げれば、きりはありませんが、具体的であればあるほど、実りのある時間になると思います。

 また、個人面談で話をしきれなかった。個人面談後に、新たな問題が起きた等のことがあると思います。

 個人面談は、困ったことをなかなか相談されない保護者とお話をする機会と私は考えます。つまりは、個人面談という場でなくても、必要があれば電話等で相談されるとよいということです。

 個人面談のときしか、相談を受けませんという塾はないと思います。むしろ困っていることがあれば、大きく困る前に相談してほしいというのが本音だと思います。

 学校の場合、進学に関わる評価をつける場所なので、ときとして、伝えにくいことがあるかもしれません。しかし、塾は、進学に関わる評価をつける場所ではないので、困っていること、心配なこと、どんどん相談されることをお勧めします。


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